今日の論点
この委員会では、地域の金融機関に国が資本やお金を出して支える仕組み(金融機能強化法)の改正案が審議入りした。期限の廃止・延長や、システム共同化への補助の新設が柱となる。また、法案審議の前に行われた一般質疑では、国債の利払い費急増と財政の先行き、地方銀行の不動産融資への偏り、食料品消費税ゼロ構想と新聞の軽減税率の扱い、金融デジタル化(ブロックチェーン・トークン化預金)、企業統治の改革を通じた賃上げ促進、デリバティブ市場の育成など、税・お金に関わる幅広いテーマが取り上げられた。
主な質疑
国債の利払い費はこれからどこまで膨らむのか
伊佐進一からの質問
- 10年物国債金利は1999年2月以来、30年物は過去最高水準に近い
- 高市政権発足後、積極財政への期待や補正予算報道のたびに金利が上昇するグラフを示した
- 利払い費は令和4年度の7.1兆円から令和8年度予算では13兆円へ急増している
- 国のバランスシートで「資産が金利上昇で収益増になるから大丈夫」という主張は実態に合うのか?
財務省理財局長の答弁
- 令和8年度の利払い費13兆円は平成初期の決算額(10兆円台)を超える水準
- 令和11年度には21.6兆円に達するとの試算がある
- 金利が1%さらに上昇すると、3年後の令和11年度時点で利払い費がさらに3.4兆円増える
財務副大臣の答弁
- 政府の後年度試算では名目成長率3%前提で令和11年度に21.6兆円
- 金利1%上昇のストレステストでは同年度に25兆円まで膨らむ
再質問(資産側の収益で相殺できるのかを確認)
- 外為特会の外貨証券は、その資金調達として政府短期証券を発行しているため収益は相殺される
- 財政融資の貸付金は「収支が相償う」仕組みで、金利が上がっても国の純収益にはならない
- 年金(GPIF運用分)の運用益は将来世代への還元が目的であり国の収益にはならない
財務大臣の答弁(総括)
- 債務残高対GDP比を安定的に引き下げることで財政の信認を確保していく方針
- 単年度のプライマリーバランス達成にこだわらず複数年単位でバランスを確認する方向を検討中
- 市場が最も重視するのは「財政赤字が制御されているか」という予見可能性と信頼性
地方銀行の不動産融資集中、住まいへの影響はあるのか
田中健からの質問
- 地銀の不動産業向け融資残高は2025年9月末で45兆円超、5年前比で32.3%増
- 地元の中小企業ではなく都市部の不動産に資金が偏り、地域金融の本来の役割から外れていないか
- 高額・長期の住宅ローンが増え、若い世代や子育て世代が住まいを遠のかせる懸念はあるか
- 今年2月の金融庁の警告は、総量規制ではなくリスク管理の強化を求めたものという理解でよいのか?
財務大臣の答弁
- 特定業種への集中が高まる場合は上限管理やストレステストなど適切なリスク管理が必要
- 不動産融資の状況が一律に「ゆがみ」とは言えないが、FSA分析ノーツを活用してモニタリングを継続
- 住宅ローンの高額化・長期化の傾向は事実として把握しており、顧客本位の営業が求められる
- バブル期の住専と同様の「乱脈融資」は現在は見られないが、ストレステストの徹底を各行に求めている
- 警告は総量規制ではなく、リスク管理体制の高度化(限度額管理・ストレステストの徹底)を求めたもの
食料品消費税ゼロ構想、新聞の軽減税率はどうなるのか
萩原佳からの質問
- 食料品消費税がゼロになると税率がゼロ・8・10%の3種類となり、定期購読の新聞の8%が目立つ
- 新聞の発行部数は年々減少し、公共財としての信頼性にも揺らぎが生じた
- 3種類の税率が並立すると申告書・経理処理の事務負担が大幅に増す
- 食料品ゼロ実現時に新聞の消費税率をどう扱うつもりなのか?
財務大臣の答弁
- 定期購読の新聞は「全国あまねく均質に情報を提供」していることなどを総合的に考慮して8%の軽減税率の対象となっている
- 現在検討中の食料品消費税ゼロは2年間の時限措置であり、新聞の税率を直ちに見直す検討には入っていない
- 食料品ゼロの詳細や軽減税率制度全体の在り方は、社会保障国民会議で引き続き議論される
峰島侑也からの質問
- 国民会議のヒアリングで小売事業者から値札貼り替えの手間や価格転嫁の難しさが指摘されている
- そうした課題をもってしても、つなぎ措置として消費税減税を行うメリットがあると考えているのか?
財務大臣の答弁
- 実務者会議では準備期間の必要性を含む様々な意見が寄せられている
- できない理由をあげつらうのではなく、どう課題を乗り越えて実現するかを検討していくことが重要
企業の賃上げをコードで後押しできるのか
大島敦からの質問
- 機関投資家向けの行動原則(スチュワードシップ・コード)は10年が経過したが、行動変容はもたらされたか
- 企業への統治原則(コーポレートガバナンス・コード)の改定で、賃上げに向けた人への投資を株主還元より優先するよう明確に位置づけられるのか
- 開示・対話・資源配分見直し・賃上げという実行の連鎖をどう形成していくのか?
財務大臣の答弁
- 企業と投資家の対話は増加傾向にあるが、形式的な対応にとどまっているとの指摘もある
- 人への投資を他の投資先より一律に優先させるルールは適切でないが、成長志向の資源配分戦略への変容を促す
- 改定後のコードの適用状況はあとから経過を確認する方針だが、それ自体が形式的な対応を促さないよう注意する
- 有価証券報告書への従業員給与・前年比増減率の開示義務化(令和8年2月の府令改正)は対話の実質化に資するもの
金融庁企画市場局長の答弁
- 独立社外取締役を3分の1以上選任している企業は2015年の12.2%から2025年の98.8%まで増加
- 今回の改定では人数要件(形式)から質・機能の向上(実質)へ重点を移している
金融デジタル化(ブロックチェーン・トークン化預金)は私たちの生活に何をもたらすのか
田中健からの質問
- ブロックチェーンを使った新たな決済や証券決済の後押しが進んでいるが、一般国民の生活にどう関係するのか?
財務大臣の答弁
- 国をまたぐ送金の手数料低下・迅速化が期待できる
- 地域通貨のような仕組みで地元の商店街での消費を促す取組がすでに国内で始まっている
- 証券決済の効率化や、物流・商流との連携による利用者の利便向上にもつながる
- 利用者保護と市場の透明性・公平性を確保しながら普及を後押しする
法人税の実効税率、G7で最高水準になる影響は
萩原佳からの質問
- 防衛特別法人税の導入により実効税率は29.74%から30.64%へ上昇し、ドイツの30.07%を超えてG7で最高となる
- 海外企業の日本進出や国内投資への影響をどのように考えているのか?
財務省主税局長の答弁
- 外資系企業の日本進出には新規顧客の見込みやインフラ整備など様々な要因が影響しており、税率の影響は必ずしも明らかでない
- 法人税額500万円までは付加税が課されない仕組みとしており、全法人の94%は対象外となる見込み
地域金融機関への公的支援、法案の中身は
財務大臣による趣旨説明
- 国が銀行にお金を出して経営を支える仕組み(資本参加制度)について、申請期限を廃止して当分の間の措置とする
- 大規模災害などの緊急時に使いやすくする特例を新設する
- 合併・経営統合への資金交付制度の申請期限を延長する
- 複数の金融機関が共同で使うシステムの設計・開発に国が資金を交付する制度を新たに設ける
- 協同組合系金融機関(信金・信組など)が優先出資を消却しやすくする仕組みを創設する
スタグフレーションと金融政策のジレンマ
伊佐進一からの質問
- 物価上昇と景気悪化が同時に進む状況(スタグフレーション)に対し、利上げも利下げも難しいジレンマが生じている
- 日銀はどのように対応するつもりなのか?
日本銀行副総裁(氷見野良三)の答弁
- 足元の消費者物価は2%近くで物価安定目標に沿った水準、GDPも潜在成長率をやや上回る水準で推移
- 現時点でスタグフレーションとは認識していない
- 中東情勢が長期化して景気減速と物価上昇が併存した場合、一般論として二つの目標の間にジレンマが生じる
- 毎回の決定会合でデータをアップデートしながら最も適切な政策を判断していく
あなたの家計への影響
[Bad…] もしあなたが住宅ローンを組んでいる、または検討しているなら 国債金利がすでに1999年以来の水準に上昇しており、住宅ローン(特に変動・短期固定型)の金利上昇が続いています。地銀の不動産融資が急拡大している一方、金融庁がリスク管理の徹底を求め始めました。金利上昇・地価下落・空室率上昇が重なるシナリオも意識されています。変動金利型ローンをお持ちの方は返済シミュレーションを複数の金利水準で試しておくこと、固定金利への借換えや繰り上げ返済の余力を確認しておくことが現実的な行動指針です。また50年ローンなど超長期の借入れには、将来の金利変動リスクが長く続く点を念頭に置いてください。
[SO-SO] もしあなたが食料品の購入費用を抑えたい家計なら 食料品消費税ゼロの構想は現在、社会保障国民会議で具体的な制度設計を検討中です。2年間の時限措置という方向性は示されていますが、実施時期や対象品目の詳細は未定です。小売事業者からは価格転嫁の難しさも指摘されており、減税分が価格に完全に反映されるかどうかは制度設計次第です。議論の進捗を国民会議の公表資料などで確認しながら、最終的な制度内容を待って判断するのが現実的です。
[SO-SO] もしあなたが地域の金融機関(地銀・信金)に預金や融資がある事業者なら 今回の法改正で、国が地域金融機関に資本を注入したり合併・システム共同化に資金を交付したりする仕組みが延長・拡充されます。あなたの取引先の金融機関が経営統合や共同化に向かう可能性があります。一方、国が資本を入れた機関には業務運営への規律も強化されます。取引金融機関の経営状況や再編の動きを定期的に確認し、融資条件や預金の扱いに変化がないか注意しておくことをお勧めします。
[SO-SO] もしあなたが給与所得者で賃上げを期待しているなら コーポレートガバナンス・コードの改定で、企業の取締役会に成長投資(人への投資を含む)の説明責任が明記される方向です。有価証券報告書での従業員給与の前年比開示義務化も始まっています。ただし、コードはあくまで「守るか、守らない場合は説明するか」を求めるルールであり、賃上げを直接義務づけるものではありません。自分の勤め先が上場企業であれば、コーポレートガバナンス報告書や有価証券報告書で人材投資の方針や給与水準の推移を確認することができます。
[Bad…] もしあなたが将来の税負担(国債残高の増加)を気にする納税者なら 利払い費は令和8年度の13兆円から令和11年度には21.6兆円超になる見通しで、金利が1%さらに上昇すると25兆円に達する試算も示されました。現在の財政目標はプライマリーバランスから「債務残高対GDP比の安定的な引き下げ」へ軸足を移す検討が進んでいますが、具体的な数値目標や時間軸は骨太の方針(2026年夏)に向けて議論中です。財政の持続可能性に関わる方針が正式に決まる骨太の方針の公表後に、改めて内容を確認することをお勧めします。
この記事はAIが会議録をもとに作成した下書きを編集したものです。 正確な内容は会議録原文をご確認ください。